業務概要

技術開発・設計

低コストで強靱な施設設計

港湾・海岸において、低コストで強靭な施設設計に取り組んでいます。確保、環境への配慮など様々な課題への取り組みが必要になっています。

【事例:既存施設の機能改良(三河港岸壁(-12m)耐震強化岸壁)】

既設護岸(水深-4m~-12m)を水深-12mに増深するとともに、大規模地震後には緊急物資輸送拠点として機能する耐震強化岸壁に改良する構造検討を行いました。構造形式は、施工性や供用中の隣接岸壁への影響を考慮し、耐震強化岸壁への適用は国内初となる、背面を地盤改良で固化改良する固化改良式(疑似重力式)を採用しました。


予防保全的維持管理の確立

【PC桟橋上部工の維持管理手法に関する研究】

近年損傷事例が増加しているPC桟橋上部工の予防保全的維持管理を実現するための設計手法やセンサ等を活用した維持管理の省力化・効率化に関する検討を行っています

防災

被害予測

【施設診断システムの開発】

大規模地震が発生した際における緊急物資の受け入れ箇所や現地点検の優先順位を迅速且つ効率的に判断するため、各港に設置された強震計10箇所による地震観測情報により岸壁の変形量を計算し、短時間かつ自動で健全性を確認し使用可能かどうかを推定するシステムを開発しました。

災害対応力強化のための実用的な技術の開発

【ドローンによる港湾施設の点検技術導入に向けた取組】

ドローンによる点検手法の検討や伊勢湾環境水槽の屋内スペースを活用した職員の操縦訓練を実施しています。

環境

モニタリングポストにおける水質の連続観測

陸域からの汚濁負荷削減や沿岸域の清掃活動など伊勢湾再生行動計画における取り組みの一環として、伊勢湾内の水質を把握することを目的に、湾内にモニタリングポストを設置して、水質の24時間連続観測を行っています。また、観測データを使用して、湾内の環境変化を予測する「伊勢湾シミュレーター」を構築し、高精度化を進めています。

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海洋レーダによる流況観測

名古屋港湾事務所に所属する海洋環境整備船「白龍」による清掃活動の漂流物移動予測に活用するため、伊勢湾および三河湾に海洋レーダを設置し、湾内の流況観測を行っています。また、観測データを使用して、湾内の環境変化を予測する「伊勢湾シミュレーター」を構築し、高精度化を進めています。