国土交通省 中部地方整備局 名古屋港湾空港技術調査事務所

中部地域における港湾の技術ビジョン

「中部地域における港湾の技術ビジョン」〜ビジョンの要旨(計画の体系)〜

技術ビジョン策定の目的

 平成14年3月、中部地域の港湾整備の指針となるの「中部要な港湾の技術開発の方向性を整理し、その推進方策を明らかにするものです。 地域みなとビジョン」が策定されました。
 本ビジョンは、中部地域の活力ある地域社会・経済の実現と魅力的な地域づくりの実現のために必要な港湾の技術開発の方向性を整理し、その推進方策を明らかにするものです。


中部地域の港湾基本的方向

 世界との結びつきの中で、海を活かし、活力ある地域経済社会と魅力的な地域づくりを実現するみなと

【港湾のあり方】
  1. 競争力のある経済社会の維持・発展
  2. 魅力的な暮らしの実現
  3. 安心、安全の確保
  4. 環境の保全と創造
  5. 多様性のある地域の形成
【みなとビジョン実現に向けて】
  1. 中部の港湾相互間の連携の推進
  2. 多様な主体の参加と連携の促進
  3. 効果的・効率的な投資の推進
  4. ストックの維持更新と効率的な活用
  5. みなとの新たな可能性の開拓

「中部地域みなとビジョン」平成14年3月より


中部の目指すべき方向

 日本のまんなかである地理的優位性を活かし、暮らし・産業が調和した、世界に誇れる中部の創造

【7つの目標】
  1. モノづくりなど産業の国際競争力の強化
  2. 世界都市を目指した名古屋と各拠点都市の魅力向上
  3. 東海環状都市圏・環伊勢湾広域交流圏などの形成による新たな交流の拡大
  4. 日本のまんなかである優位性を活かし、国土の東西・南北軸の再生や交流拠点整備による国内外交流の推進
  5. 中部の豊かな自然環境、歴史、文化などを 活かした地域づくり、観光振興
  6. 誰もが生き生きして暮らせる豊かでゆったりとした生活環境の実現
  7. 東海地震をはじめとした災害に強い安全・安心な地域づくり

「まんなかビジョン」(中間とりまとめ)平成14年8月より


技術開発の4つの目標と技術開発課題 技術開発の具体的な方法と成果
目標1

競争力のある経済社会の維持・発展を目指す技術開発

課題1:輸送の高度化

  • 海陸空一貫した輸送システムの構築
  • 港湾サービスの効率化
  • 安定的な海上輸送の確保

課題2:港湾の新しい姿を実現するための先駆的取り組み

  • 新技術の適用に向けた先駆的取り組み

課題3:臨海部における多様な産業展開

  • 新たな産業立地の推進
  • コンテナターミナルの自働化導入手法の検討をはじめ、IT技術を活用した港湾サービスの効率化に取り組み、物流のスピードアップとコスト低減を推進します。
  • 四日市港において臨港道路の設計・施工方法を検討して、安定的な海上輸送を確保します。
  • 大きな波が押し寄せる下田港、田子の浦港において、耐波技術の研究開発を進め、より経済的な防波堤の建造を実現します。
目標2

環境の保全と創造を目指す技術開発

課題1:伊勢・三河・駿河湾に対応した良好な沿岸域環境の保全と創造(自然再生の推進)

  • 水質・底質など海域環境の改善
  • 干潟・藻場などの豊かな生態系の保全と創造
  • 海浜の保全と創造
  • 環境共生型の港湾整備

課題2:循環型経済社会への貢献

  • リサイクル・廃棄物対策
  • 自然エネルギーの活用
  • 伊勢湾・三河湾において干潟や浅場の実態調査、浚渫土砂を使った人工干潟の浄化機能の検証などを進め、美しい海を創造するための新技術・手法を開発します。
  • 三河湾においてリサイクル材の活用を含めた新たな干潟造成材の検討と適用性の実験を行い、美しい海を創造するための新技術・手法を開発します。
  • 四日市港、御前崎港において藻場を造成する技術を検討し、海の生物が住みやすい環境をつくります。
  • 津松阪港での水際線が減少しないよう、海浜を安定化させる技術を検討し、海浜の保全を進めます。
  • 再生産可能な木材(間伐材)を港で有効活用できる方法を検討し、上流域と下流域の連携による資源の循環システムをつくります。
  • 効率的な風力発電、波力発電のための技術開発に取り組み、自然エネルギーの活用を促進します。
目標3

市民に安全と魅力的な暮らしを提供する港湾を目指す技術開発

課題1:災害に強い港湾の形成

  • 東海・東南海・南海地震等大規模地震対策
  • 津波・高潮対策
  • 油流出事故への対応

課題2:魅力的な暮らしの実現

  • まちづくりと一体となった美しい親水空間の形成
  • 賑わいのある交流・海洋性レクリエーション空間の形成
  • 海に係わる歴史・文化の保存、継承
  • 東海、東南海、南海地震への対応策を検討して、地震に強い港をつくり市民に安全な暮らしを提供します。
  • 防災情報ネットワークシステムを構築し、災害時における関係者の円滑な連携を実現します。
  • 油回収能力を向上させた浚渫兼油回収船を新たに建造し、油流失事故への迅速な対応を実現します。
  • 浜辺や岩場などの浅い場所での油回収装置を開発し、油流出事故での迅速な油の回収を実現します。
  • 津松阪港において、文化財を活かした海岸整備を進め、景観や歴史、文化の保存に配慮した海岸をつくります。
目標4

港湾の効率的な整備・活用のための技術開発

課題1:設計の合理化

  • 合理的な設計の確立

課題2:港湾の新しい姿を実現するための先駆的取り組み

  • 合理的な調査・施工等技術の確立

課題3:臨海部における多様な産業展開

  • 既存ストックの健全度モニタリングと診断評価
  • ストックの維持・更新、有効活用
  • ライフサイクルコストの評価に基づく施設整備技術
  • 合理的な設計方法を研究し、より効率的で、使いやすい港をつくります。
  • 既存の港湾施設の維持管理システム、健全度評価システムなどの開発を進め、港湾の長期的な活用を図ります。
  • 浚渫効率を向上させた浚渫兼油回収船を新たに建造し、名古屋港の航路を維持し安全な航行を確保します。